C-542 　ウォールナットのロースタイル仏壇

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お仏壇を紹介するのに、このようなカタカナだらけのタイトルを付けるのはいかがなものかとも思うのですが、どうやら巷では低い暮らしを「ロースタイル」と呼ぶことが定着しつつあり、同時に「ロースタイル◯◯」という概念が浸透し始めた様子なので、ならば「ひとつ乗っかってみるか」ということで、世間に迎合してみた次第です。

ロースタイルとは、なんのことはない、ひと昔前までは「お座敷スタイル」などと言っていた、要するに椅子やソファなどの座具を用いず、床や畳にペタンと座って暮らすスタイルのことです。そうした生活様式にふさわしい高さ設定のあれこれを「ロースタイル◯◯」と呼ぶようで、今日ご紹介する仏壇もこれに該当します。

ご注文くださったのは、これまでにもC-464、C-463、T-218などなど、たくさんの家具をご購入くださっている長野県のYさん。おじいちゃんが亡くなられたので、お買い上げくださったT218とC-463が置かれているリビングに仏壇を並べたいとご相談にいらっしゃいました。打ち合わせの段階では、C-526のような立拝の仏壇セットも視野に入れて検討が進められていたのですが、低く暮らす空間にはふさわしくないとの結論にいたり、こちらの座拝スタイルで落ち着きました。

完成したロースタイルの仏壇です。下置き台の高さは35cm。隣に並ぶテレビボードC-463の高さに合わせました。

仏壇の手前のスペースは奥行き14cm。こちらに「おりん」「香炉」「ろうそく」を並べます。

扉の内部は段がひとつ。上段には御本尊を、下段には位牌とお写真が並ぶ予定です。

Yさんが最初から最後までこだわっていらしたのがこの「アリ組み接ぎ」。打ち合わせの途中で外観や内部構成に変更があっても、この「アリ組み接ぎ」だけは変わることはありませんでした。お好きなのだそうです。

下置き台の高さは35cmと、一般的な座卓の高さと同じですから、仏壇の前に座布団を敷いて正座をすれば、ちょうどよい高さのところに「おりん」や「香炉」が来てくれる、まさにロースタイル仏壇です。

なお、生活様式がお座敷スタイルだからといって、必ずしもロースタイルでなければならないわけではありません。ご高齢の方などは、座布団に座ってしまうと立ち上がるのが大変な場合もあるようですし、宗派によっては目線より下にご本尊を置くことが許されない場合もあるようですから、高さの設定はケースバイケース。ニーズに応じた設計をしますので、都度ご相談ください。

下置き台の引き出し。お線香のストックなどが入れば良いとのことでしたので、深さ5cmの浅めの引き出しにしました。この引き出しはもっと深くすることもできますし、無しにすることもできます。こうした点につていも、お気軽にご相談ください。

Yさん、いつもありがとうございます。